上手な退職・下手な退職

人材派遣で働くことのメリット

派遣として働く理由の多くは、「自分の都合に合わせて働ける」を筆頭に、「いろいろな企業で働ける」「スキルアップが図れる」「人間関係に縛られない」など、会社に縛られない自由な働き方を求めているひとが上位を占めています。

その一方で、「正社員として就職ができなかった」「希望に合う条件の仕事が見つからない」「やりたいことが見つからない」などの「仕方がないから」を理由とした消極的な意見も多数あります。

派遣社員の経験者として、派遣社員として働きたいと思う人の気持ちもわかりますし、派遣社員として働きたくないと思う人の気持ちも用意に推測することができます。それは、派遣社員として働くことのメリットとデメリットの関係が影響しているからでしょう。以下では、まず、派遣社員で働くことのメリットについて具体的に説明していきます。

(1) ライフスタイルに合わせて仕事ができる
(2) サービス残業がない、残業時間が少ない
(3) キャリアアップ・スキルアップが図れる
(4) 未経験職種にチャレンジできる
(5) 大手企業にだって派遣される
(6) 横の人脈が広がる、仲間が増える
(7) 人間関係に縛られない
(8) 仕事を見つけてきてくれる(笑)
(9) 紹介予定派遣でゆくゆくは正社員登用も

 
 

 

(1) ライフスタイルに合わせて仕事ができる

派遣の道を選んだ人の理由の多くは、「自分の都合に合わせて仕事ができる」という点を筆頭にあげています。

派遣スタッフは、派遣会社の登録時に、自分にあった希望条件を提示します。たとえば、「16時に子供を幼稚園に迎えにいかなければならないから、9時-16時就業の案件が欲しい」と伝えれば、そのニーズに見合った案件を探してきてくれますし、、残業は一切したくないという人であれば、残業のない会社の案件をもってきてくれます。もちろん、条件にあった案件があればの話ですが(笑)。

また、派遣期間派遣勤務先もある程度、選ぶことができます。1~2ヶ月の短期派遣や1年以上の長期派遣だって可能です。仮に、日本全国を飛び回る出張の派遣がしたければ、派遣会社にその旨を伝えればいいだけです。わたしが派遣社員だったときも、いろいろな場所へ出張ができて楽しかったです♪

このように「プライベートな時間」と「仕事の時間」をきっちりと分けられることが派遣社員として働く1番のメリットといえます。

 

(2) サービス残業がない、残業時間が少ない

派遣社員には、基本的にはサービス残業がありせん。働いた分だけきっちり給与が支払われます。

また、派遣社員が残業を行う場合、「1日に8時間を超えて派遣社員が働いた場合は、派遣会社は1.25倍の割増賃金を支払わなければならない」と労働者派遣法によって定められています。それゆえ、労働時間が8時間を超えた場合、17時を過ぎると、ご丁寧に「そろそろいいよ~」と退社するよう知らせにきたりします。

残業をしたくない人にとって、派遣社員は残業時間が少なくてすむというメリットがあります。ただし、メリットの反対はデメリットでもあります。収入が欲しくて、残業もある程度こなしたいと考えている方は、派遣会社に残業がある会社に勤務したい旨を伝えるべきでしょう。

なお、何事にも例外はあるわけで、サービス残業がないというのは決して事実ではありません。これは、わたしが体験したことでもあるので確かなことです。派遣先企業が残業代を支給しないのか、それとも派遣会社が残業代分を利益として搾取しているのかはわかりませんが、いずれにしろ、サービス残業はするだけ時間の無駄です。

派遣先企業と契約を結ぶ前に、自分の所属する派遣会社の社員に、残業代が支給されるかどうかを事前に確認をとっておくようにしましょう。

 

(3) キャリアアップ・スキルアップが図れる

派遣社員として働くメリットとして、今までは体験したことのない未経験職種で働けたり、一大プロジェクトの一員として参加することができたりと、自分のキャリアアップ・スキルアップを図ることができます。

これは、わたしの体験上、確かなことでもあり、みるみると自分の実力があがっていくのを肌で実感することができると思います。

また、派遣会社が用意する「教育研修システム」が利用できるのも大きなメリットです。これは全ての派遣会社が提供しているサービスではなく、派遣会社が競合他社との差別化を図るために、派遣会社みずからが力をいれて用意しているものです。

実際、わたしもこの教育研修システムを利用して、ネットワークの登竜門的な資格を取得するために、一ヶ月間の無料合宿を受けることができました。民間の教育システムを利用したら、軽く50万近くはかかるような研修をタダで受講することができたのです。

利用できるものは何でも利用しないと損してしまいます。これから未経験職種に飛び込もうと考えている方は、派遣社員であることのメリットを利用して、こうした教育研修システムを受けてみるのもいいかもしれません。

 

(4) 未経験職種にチャレンジできる

上記の「キャリアアップ・スキルアップが図れる」の延長線上にもあるメリットです。派遣会社の求人広告を見ていると、「未経験者歓迎」のマークがついた求人が非常に多く目にすると思います。

この未経験者歓迎がついている理由には主に2つの理由があります。

・ 未経験者でもすぐに覚えられる簡単な仕事である
・ 派遣会社が用意する研修後に派遣される

 

未経験だからといって、決して臆することはありません。誰でも最初は未経験から始まります。ひとつの経験を積むことで経験者となり、その経験からさらにまた上のレベルへとスキルアップしていけるのです。派遣社員としてのメリットはここにあり、派遣として未経験職種に飛び込み、そして経験を積むことでさらなる飛躍アップにつなげることができるのです。

 

(5) 大手企業にだって派遣される

派遣社員のメリットとして、普通に応募したら絶対に受かるはずのない大手企業にだって、いとも簡単に就社できることです。

もちろん、多少の実力は伴っている必要がありますが、仮に自分の所属する派遣会社から同時に5人~10人程度派遣されたりする場合は、個々の能力差が問われることがあまりありません。何人かの優秀な上司がいれば、あとの数人はサポート役として、言い方は悪いですが、金魚のフンのように先輩上司についていけばいいだけです。

ちなみに、わたしが過去に派遣された大手企業の例でいえば、NTT,NEC、KDDI、沖電気などがあります。決して、自慢でいっているのではなく、派遣ではそれほど実力の伴わない人でも、ごく当たり前のように大企業に派遣される例が多数あるといいたいのです。

 

(6) 横の人脈が広がる、仲間が増える

横の人脈が広がる点でも、派遣社員は大きなメリットであるといえます。

正社員ならば、ずっと同じ会社、同じ机、同じ人間関係の中で働いていなければならないので、新しい仲間や友達ができる機会はごく限られています。

その点、派遣社員は、何ヶ月かおき、何年かおきに職場環境が変化するので、新たな出会いが作りやすくなります。また、派遣先に赴いたことがある方はご存知のことと思いますが、派遣先企業には、自分たちと同じように派遣されてきた他の会社の派遣社員たちかいるはずです。

派遣先企業の社員とわたしたち派遣スタッフは、心のどこかである一定の距離をおいていて、一線を超えないような関係が自然と作られています。しかし、派遣スタッフ同士ならば、同じ立場の人間なので、仲良くなりやすい傾向にあります。

仲間をたくさん作れるのは、派遣社員のうちだけなので、派遣を利用してたくさん友達を作っておきましょう。なお、注意点として、派遣社員の中には、あまり深い人間関係を望まない人がいることも事実です。近寄りがたい人だな~と思ったら無理に近づくのはやめましょう(笑)。

 

(7) 人間関係に縛られない

派遣社員は、契約前に、ある程度一定の派遣期間が決められており、ずっと同じ会社で働くわけではありません。なので、周りの人間関係がうまくいかなくても、正社員ほど悩むことは少なく、わずらわしい人間関係を考えずにドライに仕事をこなすことができます。

また、どうしてもその派遣先企業での人間関係がイヤになったら、自分の所属する派遣会社にその旨を伝えれば、あなたを引き戻してくれるでしょう。派遣会社は、派遣先企業とうまくいかなかったときのあなたの唯一の仲間です。

基本的に、一度派遣されれば、派遣会社の社員とは接点は極めて少なくなりますが、定期的に連絡をとるなどして、日頃から良い関係を築いておくようにしましょう。

 

(8) 仕事を見つけてきてくれる(笑)

待っているだけで派遣社員が仕事を見つけてきてくれるのもメリットです。当たり前すぎて、意外と気づかないメリットでしょう(笑)。

就職活動を経験したことがある方なら既におわかりでしょうが、就職先を探すことは非常に面倒なのです。求人広告でめぼしい会社を見つけ、履歴書を書いて、電話してアポイントメントをとって、面接にいって、二次面接にいったまではいいが、あげくの果ては「誠に残念ながら今回は採用をみあわせていただきます」というメールが1通…。

自分で就職先を探すと、このように苦労した割には意外と報われないことが多いのですが、派遣社員ならば、派遣会社が全て段取りしてくれるので、履歴書を書く必要もないし、アポの電話をかける必要もありません。ただ1回だけ、顔合わせに面接にいくだけです。

最後は自分の実力がものをいいますが、就職先を探すぐらい、他力本願でもいいのでは?(笑)

 

(9) 紹介予定派遣でゆくゆくは正社員登用も

2000年12月にスタートした紹介予定派遣によって、派遣先企業は、派遣スタッフを正社員として雇うことを前提として受け入れることができるようになりました。

直接雇用を望む派遣先企業と派遣スタッフ双方とって非常にメリットの多いシステムです。派遣社員からゆくゆくは正社員登用を狙っている方は、是非とも紹介予定派遣を利用してみてください。紹介予定派遣についての詳しい説明は以下のリンクを参照してください。

紹介予定派遣で正社員登用を目指そう!