失業給付はいくらもらえるの？

失業中にもらえる基本手当の金額は、人によって「もらえる金額」と「もらえる期間」に差があります。「もらえる期間」については、失業給付の受給期間を参考にしてください。ここでは、「もらえる金額」の計算方法について説明していきます。

まず、1日あたりにもらえる基本手当の平均賃金を求め（この賃金のことを「賃金日額」といいます）、この平均賃金に年齢階層別に定められた給付率50％～80% をかけた金額が退職後にもらうことができる「基本手当日額」となります。計算式は以下の通りです。

次に、1日あたりの平均賃金である「賃金日額」がわからなければ、基本手当日額を求める事もできません。以下の計算式を元に賃金日額を計算してください。

ここでいう「給料」とは、残業代や定期代、各種手当を全て含んだ総額（ボーナスは除く）のことを指しており、社会保険料や税金を差し引く前の金額を元にして算定します。また、賃金日額にはその上限額と下限額が定められており、どんなに高給取りであっても賃金日額の上限を無視した支給はありえません。逆に、どんなに給料が少なかった人でも下限額を下回ることもありません。

因みに、賃金日額の下限額は、2,070円（平成17年8月1日現在）に定められています。上限額は、下表にも示したとおり、年齢階層別にその金額は異なってきます。この基本手当日額の算定の基となる賃金日額の範囲は、雇用保険法の規定に基づき、毎月勤労統計の平均定期給与額の上昇、又は低下した比率に応じて毎年自動変更されています。

上記で求めた賃金日額を元に、今度は基本手当日額を計算します。この基本手当日額は、賃金日額と年齢によって、給付率が50～80％の間で変わってきます。また、基本手当日額の上限額・下限額も毎年のように変化しているので常に最新の情報を入手しておきましょう。詳しくは、以下のリンクを参考にしてください。

法改正は常にチェックしておこう

以下表を見てもらえばわかるとおり、世帯主として生活費が多く必要な年齢層には給付率が高く設定されており、所得が高かった人には給付率を低く設定してあります。また、基本手当日額には、賃金日額と同様に、上限額と下限額が設けられており、下限額は1,664円（平成18年7月4日現在）、上限額は年齢階層別に異なってきます（以下表を参照）。

（平成18年7月4日現在）

基本手当日額は、在職時の平均給料を元にして計算されるのではなく、退職前6ヶ月間の平均賃金を元に計算されることは上記で述べた通りです。これを利用することで、基本手当日額を増やす事ができます。

つまり、退職すると決めたら、その6ヶ月間の期間に残業や休日出勤を多くしたりする事で給料の総額を増やしておけば、必然的に基本手当日額もアップするというわけです。但し、基本手当日額がすでに上限額に達している場合は、それ以上働いても基本手当があがることはないので、結果的に働き損になりますので注意しましょう。

また、退職後にも健康保険を任意継続する予定の方は、4月～6月の時期に給料を稼ぎすぎてしまうと、健康保険料も高くついてしまう可能性があります。したがって、できるだけ4月～6月の時期には残業や休日出勤をしないようにしましょう。因みに、退職後は、国民健康保険に加入する予定の方は、この期間に稼ぎすぎても問題はありません。