上手な退職・下手な退職

派遣は26業務から選べる

1999年に12月に改正にされた労働者派遣法の改正によって規制緩和が進んだことで、かなり多くの派遣業務が解禁されました。その数は26業務です。

1986年7月施行の労働者派遣法では、派遣できる業務を定め、それ以外の業務は派遣できないようにするポジティブリスト方式を採用していました。それが1999年12月の改正で、派遣できない業務を定め、それ以外は派遣できるものとするネガティブリスト方式が採用されたのです。

 
 

これによって、今まで可能であった26業務に加え、26業務以外の業務であっても一時的であれば派遣出来るようになりました。以下表は派遣することができる専門的26業務です。

■派遣できる26業務
第1号 ソフトウェア開発 第14号 建築物清掃
第2号 機械設計 第15号 建築・整備・運転・点検等
第3号 放送機器等操作 第16号 受付・案内・駐車場管理等
第4号 放送番組等演出 第17号 研究開発
第5号 事務用機器操作 第18号 事業の実施体制の企画・立案
第6号 通訳・翻訳・速記 第19号 書類等の制作・編集
第7号 秘書 第20号 広告デザイン
第8号 文書ファイリング 第21号 インテリアコーディネーター
第9号 調査、マーケティングリサーチ 第22号 アナウンサー
第10号 経理、財務 第23号 OAインストラクション
第11号 取引文書作成 第24号 テレマーケティングの営業
第12号 デモンストレーション 第25号 セールスエンジニア・金融商品の営業
第13号 旅行添乗員 第26号 放送番組における大道具・小道具

 

なお、上記の26業務以外にも、以下にあげる事項も派遣することができる対象に含まれます。

(1) プロジェクト業務
事業の拡大・縮小・廃止のための業務で一定期間で完了するもの

(2) 就業日数が少ない業務

派遣スタッフの一ヶ月の労働日数が派遣先企業のほかの雇用者の1ヶ月の所定労働日数の半分以下であり、10日間以下である業務

(3) 育児の代替業務
(4) 介護の代替業務

(5) 自由化業務

派遣できない業務(以下、後述)以外の一時的、臨時的業務

 

派遣できない業務

上記で述べたとおり、労働者改正派遣法では、派遣できない業務以外は、派遣できるようになりました。では、派遣できない業務にはどのようなものがあるのか以下に列挙します。

(1) 港湾運送業務
(2) 建設業務
(3) 警備業務
(4) 医療業務
(5) 製造工程の業務

2003年3月に施行された労働者改正派遣法では、「物の製造業務」が期間制限突きで派遣できる業務対象となり、派遣できない業務のリストから除外されました。

上記の派遣できない業務リストはあくまで大まかに分けたものであり、実際には派遣できる業務とできない業務の判断が難しい場合もあります。ここでは詳しくは説明しないので各自で勉強してください。