近年、人材派遣業界が注目されています。
「やりがいのある仕事」「スキルアップ」「残業がないから自分の時間がとれる」「自分に合った働き方」「深入りしない人間関係」「未経験者歓迎」…。さまざまなキャッチフレーズで語られることの多い派遣ですが、その登録スタッフは、すでに230万人(2005年12月時点)を突破し、いま、もっとも元気の良い業界のひとつとして挙げられています。
わたしも、かつてはエンジニアの派遣社員として全国津々浦々飛び回った経験から、派遣社員の「良いところ」「悪いところ」を自分の体で多少なりとも経験してきたつもりです。派遣は、メリットだけで語られることはないし、またデメリットだけで語られることもありません。
確実にいえることは、派遣ライフに「合っている人」もいれば、「合わない人」もいる、実力や運で「成功する人」もいれば「失敗する人」もいるということです。この両者の境界線を分ける原因のひとつとしてよく挙げられるのが、人材派遣に関するひとりひとりの知識の欠如です。
それは、わたしたち労働者である「派遣スタッフ」にいえることでもあり、また「派遣先企業」においてもいえることでもあります。派遣は、一見シンプルな構造のようにみえながら、実は複雑なしくみとなっているのです。
派遣なしでは日本は動かないといわれる世の中、自分らしい派遣ライフを生き抜くための知識と知恵を当サイトで身に付けていってください♪
人材派遣は、労働者である「派遣スタッフ」、「派遣会社」、「派遣先企業」の三角関係で成り立っています(以下図参照)。
まず、求職者が派遣会社に派遣スタッフとして登録します。派遣会社は、登録された派遣スタッフの中から、派遣先企業のニーズに合う人材を探し出します。
この時、派遣先企業は、派遣スタッフを選択する権利はなく、派遣スタッフもまた、派遣先企業を選択する権利はありません。全ては派遣会社を仲介して契約が成立するのです。
派遣スタッフと派遣先企業の両者の意見が合意すれば、派遣先企業と派遣会社の間に「労働者派遣契約」が結ばれ、また、派遣会社と派遣スタッフの間には、「雇用契約」が結ばれます。派遣スタッフの給与は、雇用関係にある派遣会社から支払われます。
・ 派遣先企業 ← 労働者派遣契約 → 派遣会社
・ 派遣会社 ← 雇用契約 → 派遣スタッフ