上手な退職・下手な退職

求人応募時の電話応対の仕方

インターネットで求人応募する場合は、「応募にエントリーする」ボタンを押して「送信」するだけで、あとは企業側からの面接日時の連絡を受けるだけですが、求人情報誌などに掲載されている求人や、求人していない企業に応募する場合は、こちら側から積極的に電話をかけていかなければいけません。

電話は相手の顔が見えないだけに、「第一印象は最初の15秒で決まる」といわれるぐらい、非常に大切なものです。

既に転退職の経験がある方は、電話での話し方にもある程度慣れていると思いますが、そうでない方は、まずは電話をかける時の最低限のマナーを覚えておきましょう。以下では、電話をかけるときのマナーと、その具体例について記しています。参考にしてください。

 
 

 

電話をかけるときの最低限のマナー

まず、「電話をかける」という行為は、電話をかける側に主導権があり、受ける側が電話を受ける時間や日時を指定できるわけではありません。電話をかける前は、受ける側がいつどのような状態にあるかわからないことを頭の中に入れてかけるようにしましょう。

 

(1) 自分の名前を名乗る

まずは最低限のマナーとして自分の名前を名乗りましょう。「ビーイングを見たのですが…」などといきなり本題に切り出してはいけません。そして、重要なことは、「名前は2度名乗る」ことです。1回目は最初に電話に出た人に対して、2回目は採用担当に対して名乗ります。

なぜなら、中小企業などの場合、電話受付担当なんてものはほとんど存在せず、誰が最初に電話にでるのかは全くわかりません。そして、電話を回す人はいちいち誰からの電話なのかは伝えてくれません。なので、電話を回されたら必ず名前を名乗るようにしましょう。

 

(2) 相手は忙しいということを忘れずに

相手は仕事中で忙しいのに要領をえない話をされるとうっとおしいものです。電話で話す内容は、順をおって整理しておき、質問事項があれば箇条書きにしてメモをとっておくなどしましょう。

また、極力、忙しい時間帯は避けるようにしましょう。一般的に、早朝(8時~10時頃)や夕方(16時~18時頃)は忙しい傾向がありますので注意しましょう。また、相手が忙しい忙しくないに関わらず「待たせない」ことは基本中の基本なので、面接日時などをすぐにメモできるように準備をしておきましょう。

 

(3) 電話をかける場所・手段を選ぶ

電話は、邪魔の入らない静かな場所からかけましょう。相手先の電話口のほうがうるさいことも多いので、両方でうるさかったらなにも聞こえません(笑)。また、公衆電話などからかける場合は、途中できれることがないようにテレフォンカードを利用し、携帯電話からかける場合は、電波がきれない安全な場所から電話しましょう。

 

(4) 電話を切るときも丁寧に

いかなる用件であっても、電話を切るときには、以下のようなお礼の言葉を言い、相手が電話を切るのを待ってからそっと受話器をおきましょう。くれぐれも「ガシャ!」などと置くことがないように。もっとも最近の電話はプッシュフォンが主流なのでその心配もありませんが、公衆電話からかける場合は注意が必要です。

・どうもありがとうございました。
・(こちらこそ)よろしくお願いいたします。
・(それでは)失礼いたします。

 

電話をかけるときの具体例

以下では、電話をかけるときの具体例を掲載しておきますので参考にしてください。

■電話をかけるときの第一声

初めての相手に電話をかけるときは、「お忙しいところ失礼いたします」と、突然の電話に対して詫びる言葉を挨拶とします。

お忙しいところ失礼いたします。○○△△と申します。今回、求人応募の件でお電話させていただいたのですが、ご担当の○○様はいらっしゃいますか?

お忙しいところ恐縮ですが、求人応募の件でお電話させていただいた○○△△と申します。ご担当の○○様はいらっしゃいますか?

 

■相手が外出中・席をはずしているとき

相手が外出中、もしくは席をはずしているときは、いつ頃戻るのかをきいておきましょう。ただし、自分の方から「戻ったら電話をください」と依頼するのは失礼なので、必ずこちら側から折り返し電話する旨を伝えてから電話をきりましょう。

いつごろお戻りになりますでしょうか?

何時ごろお戻りになる予定でしょうか?

のちほど、お電話させていただきます。

30分ほどしてから、かけ直させていただきます。

では、後日あらためてお電話いたします。

 

■本題に入る前に相手の都合を聞いておく

担当者が電話口にでたら、用件を切り出し、相手の都合を聞いておきます。相手が忙しいようだったら、「のちほど、かけ直させていただきます」「後日、あらためてお電話いたします」などと引き下がる配慮も忘れないようにしましょう。

求人応募の件でお伺いしたのですが、いま、お時間よろしいでしょうか?

ご都合のよろしい時間(日)をお聞かせ願えますか?

いつごろが、ご都合よろしいでしょうか?

 

■電話の終わりは丁寧な挨拶で

電話の終了は、次の電話の始まり」とも言いますので、電話は最後まで丁寧に応対するように心掛けましょう。電話終了時の印象がよければ、次に面接で会うときにも良い印象をもってもらえます。

はい、かしこまりました。それでは、お会いする件、よろしくお願いいたします。

本日は、お忙しいところありがとうございました。失礼します。

 

■面接日時を聞き間違えないように

インターネット応募や、メール応募と違って、電話での求人応募は、その場でしっかりと用件を聞いておかなければいけません。何度も聞き返すのは失礼と判断し、そのままうやむやにしてしまい、結局、面接時間を間違えていたりしたら印象はもっと悪くなります。声が聞き取りにくい場合は、必ずもう一度聞き返すか、自分で復唱して相手に確認をとってもらうようにしましょう。

恐れ入りますが、もう一度お願いいたします。

恐れ入りますが、お電話が遠いようです。もう一度お願いできますか?

○月○日の○時に面接ですね?はい、かしこまりました。よろしくお願いいたします。